見えるか?!キリマンジャロ 子連れタンザニア旅行記⑦
朝、寝心地のいいベッドの中でぼんやり目が覚めると、外からは雨の音。
ここのロッジは早朝と夕方にキリマンジャロがよく見えるとのこと。
ああ、雨か。
キリマンジャロ見るのは無理だなー、、、
残念だなー、、、
そう思いながら二度寝。
ふわふわ半分夢を見てるような気持ちのいい二度寝。
息子が「ボク起きたよ!ボクが寝て朝にしてあげたんやで!」
と起こされたので旦那の二度寝タイムは終了。
私は引き続きゴロゴロ。
今日はもう帰るだけ。
だから何にもしないでのんびりしよう。
できることならな!
そう。
両替問題を抱えている私たちはのんびりなんてしてられない。
とりあえず着替えだけして朝ごはんを食べに食堂へ向かう。
まだ雲は分厚いけど、雨はほとんど上がっていた。
あわよくばオーナーのトーマスさんをつかまえられないかと歩いていると、、、
いたーーー!!
でも他のお客さんと談笑しててめっちゃ盛り上がってるー!
とても「お金足りません」と言える感じじゃねーー!
待ってもすぐに終わりそうな感じじゃなかったので、とりあえず朝ごはんを食べる。
何か初めて見る果物出てきた。
美味しいはずのコーヒーもソワソワしながら飲む。
ご飯を食べ終わってすぐ横のフロントに行ってみると、トーマスもういない。。。
ぶらっと庭を散歩してる風に見回したけれど、いなさそう。
もう自分の部屋へ帰ったのか、、、
とりあえず私たちも部屋へ帰る。
今日一日バタバタになるかもしれないから、ある程度荷物を片付けよう。
そうしている間に外が明るくなってきた。
覗いてみると雲がだいぶ薄くなって、所々青っぽい。
空が見えてきてる!
キリマンジャロ見える可能性出てきたー!!
荷物の片付けもそこそこに、テラスへ行ってみる。
うーん。。。
ここから見えるはずのキリマンジャロは、残念ながら全く見えない。
やっぱり今日はあかんか。。。
すると向こうからトーマスさんが歩いてきた!
でもまた朝とは違う、お客さんカップルと楽しそうに話している。
そしてテラスでそのままお喋り続行。
私たちは話しかけれる隙を狙って、見てないふりをしつつ、視界の端のトーマスさんの一挙手一投足に神経集中。
その時が来た!
何気なくカップルから離れたトーマス!
行け行け!と旦那に目で合図。
旦那もふわーっと距離を詰める。
話しかけようとしたその時、スマホを耳に当てるトーマス。
電話やったんかーーーい!
その瞬間、人間違いをした時のような、あさっての方向を見ながら自然なような不自然な弧を描いて、ゆっくり戻ってくる旦那。
今行けそうやったのになー。。。
次は電話が終わるタイミングや!
と意気込んでいたのに、話しながらカップルの所へ歩いていって、そこへ着いた時に電話を切って、そのまままた話し始めるトーマスとカップル。
そんな状態でやきもきしてるうちにどんどん時間が経っていく。
部屋の片付けもそこそこにここへ来てしまった。
もう、いつでも出られるようにほんとに全部片付けておいた方がいい。
キリマンジャロもこの感じじゃ見られなさそうやし。
そう話し合って、部屋に帰る。
スーツケースを整頓したらお土産も全部すっぽり収まった。
私たちの部屋は庭に面していて、トーマスさんがテラスから自分の家に帰るには必ず前を通るはず。
だからチラチラ外を見つつ片付けていた。
今度こそ時は来た!
テラスの方からトーマスさんが歩いてくる!
旦那!行け!!
小走りで部屋を出ていく旦那。
トーマスさんから見える辺りから、散歩ですよって雰囲気でゆっくり歩いていった。
そして話しかけた!
部屋からは、二人の姿は見えるけど声は聞こえない。
でも二人とも笑ってる。
和やかな雰囲気なのは見ているだけでも分かった。
でも詳細を聞くまでは安心できない。
あ。
旦那とトーマスさんが手を振って別れた。
どうなったんやろ?ドキドキ。
「レートは悪いけど円でも払えるようにするか、空港への送迎途中とかにどこかへ寄って両替して足りない分を支払うでもいいし、何とかしてくれるからドントウォーリーって言われたわ。」
よかったーーーー!!
余裕ある風にしてたけど昨日からのそわそわした感じ伝わってたのかな。
ドントウォーリーって。
はー。
やっとこの素敵な空間で心からくつろげるわー。
ということでKaliwa Lodge(カリワロッジ)写真放出!!
ドイツ人オーナー、トーマスさんのセンス炸裂!
ゲート。
おしゃんなチーターとヒョウがお出迎え。
ハイセンスなお部屋。
癒しいっぱいのお庭。
これまたハイセンスな食堂にバーにフロント。
そしてここが最高のキリマンジャロビュースポット!
ここにデーーーーンとキリマンジャロが見えるはずなんだよー(泣)
とはいえ、この空間でただのんびりするだけで、もう最高の一時。
息子は、飽きることなくいつまでも棒や木の実や葉っぱを拾って遊んでいた。
少しずつ青空も広がってきて、雲の切れ間も多くなってきた。
見えるか?!
キリマンジャロの右の裾野がだいぶ見えては来たけど、やっぱり高い山だから、そこから当たって雲ができちゃうんだろうなー。
これがMAXか。。。
時間も来たのでチェックアウト。
無事に円で払わせてもらって一件落着。
次のお客さんがいないからいいよ、と当たり前のようにレイトチェックアウトさせてくれたり、息子の食事のことなども、色々融通きかせてくれて、そのハイセンスな空間の効果だけじゃなく本当に居心地のいいロッジでした。
とは言えみなさん。
両替は計画的にしておきましょう!
って普通はそうやんな。
私らがテキトー過ぎるんやんな。
ほんますみませんでした。
そして本当にありがとうございました。
空港への車の中。
窓の外を流れていくアフリカの大地。
本当にいいところだったな。
サファリでビッグファイブと言われる、ライオン、ゾウ、バッファロー、ヒョウ、サイ。
サイ以外の動物にも会えたし、マサイ族の人達とも少しだけだけど交流できた。
アフリカンな布もたくさん買えた。
アフリカの女性の坊主頭に、ここでならウィッグ要らずだなと思ったり、ちょっとドレッドに挑戦してみたくなったりした。
キリマンジャロは見えなかったけど、数え切れないくらいの素敵な風景に出逢えた。
みんなのサファリの斎藤さん、ピーターさん、ジェームスさん。
トーマスさんや、ホテルやロッジやその他色んなところでこの旅を支えてくれた人に本当に感謝。
小さな空港だからすぐ入れてしまって暇になるかなぁと思いきや、小さいからこそイミグレーションなどの窓口が少なく、並んだりして搭乗もギリギリになった。
飛行機が飛び立つ。
バイバーイ!!
少しすると反対側の窓の人が外を見てざわざわし始める。
みんな写真を撮ったり覗き込んだり。
反対の窓からチラッと見えたのはキリマンジャロ!
わー!!!
あっちの席いいなーーーー(泣)
見たかったーーーー。。。
とわーわー言ってると、飛行機が旋回。
見えたー!!
キリマンジャローーーー!!!
か、か、か、か、かっこいいいいいーーー!!
こういう台形の単独峰、めちゃめちゃタイプーーー♡
キリマンジャロって山脈に属さない単独峰としては世界一なんやって!
はーーーーー、ヨダレ出るーーーー!!
かっこいい!ほんまにかっこいい!!!
かっこいい連呼して、夢中で写真も撮りまくる。
また少し旋回して飛行機が目的地の方角に向き直す。
キリマンジャロも見えなくなった。
我に返ってふと見ると、窓側に座っていた息子が私に押しつぶされてピノコのアッチョンブリケになってる。
あぁ!ごめんごめん!
お母さん山に夢中で息子がいること忘れてたわ。
そう言うと「お母さん、お山好きやから見れてよかったね。キリマンジャロ見れて嬉しかった?」と息子。
日頃から山の写真を見たりすると「かっこいいなぁ」と言っているし、去年のネパール旅行もあって、“お母さんはお山が好き”としっかりインプットされてたよう。
きゃーきゃー言って身を乗り出してくる母に押しつぶされながら、じっと耐えてた息子。
ほんっまごめん。
そして優しい子に育ってくれてありがとう。
乗り継ぎはまたドーハのハマド国際空港。
最近飛行機が好きな息子は、カタール航空の飛行機のおもちゃを買ってもらいテンション上がって調子に乗る。
あかんと言ってるのに、レストランの椅子の上に立って足を踏み外し、行きと同じコケっぷりを披露してくれました。
(写真は行き。)
息子はハマド国際空港に来るとコケるらしい。
食べ納めとばかりに、深夜に肉がしっかり入ったボリュームたっぷりのバーガーで旅の締めくくり。
楽しい最高の旅でした。
↓すべてはここから始まった。