オートリキシャのドライバー
インドでよく走ってるオートリキシャ。
タイで言うトゥクトゥクみたいな乗り物。
きっとその方が日本の人には伝わるよね。
息子も大好きなので、すぐ近くのモールや駅に行く時に乗ることがある。
うちのマンションのゲートの側にたいてい1台は止まっていて、そしてたいていドライバーが車内か近くのベンチで寝ている。
勤務中お眠りになっているところ大変申し訳ないのですが、声をかけて起きていただいて運転していただくことになる。
この日もモールに行くためにオートに乗ろうと思い、ゲートにやってきた。
息子と「オートリキシャいるかなー?」と言いながらゲートを出ると、ちょうど1台止まっていた。
でも辺りを見回してもドライバーらしき人がいない。
道端に目を凝らして見てみるけど寝ている人もいない。
ゲートの人に「このオートのドライバーどこ?」って聞いても知らない様子。
他のオートが来ないかしばらく待ってみたけど来ない。
うーん、どうしようか?
歩けない距離ではないがこの季節には自殺行為。
UVERなんかでタクシーでも呼んでみるか。
作戦会議をしていると、向こうから男の人2人がはしゃぎながらダッシュしてきた。
一直線にこっちに向かって走ってきているけど、顔を見るとめちゃめちゃ楽しそうに笑ってる。
インドの男の人は男同士ですごく仲がいい。
手を繋いだり、肩や腰に手を回しあって歩いていたりするけど、普通に友達なことがほとんど。
だからその2人も、ただ仲良しでかけっこでもしてるんかなって感じだったんだけど、私たちの待ってるところまで来ると、肩でハーハー息をしながら「乗るか?」と言ってきた。
お前のオートかーい!
「どこいってたん?待ってたんやでー」
と言うと、耳を疑う答え。
「2人でゲートまでレースしてたんだよ!」
いや、知らんがな!!
当たり前のように2人一緒に運転席に乗り込みモールまで連れてってくれました。
帰りもオートで。
ハットを被って小洒落てるのかと思いきや上下ジャージのお兄さんのオートリキシャに乗った。
やたらと「日本人か?ゴルフするか?どこどこのゴルフ場はいいぞ!」とか話しかけてくる。
オートリキシャにはドアや窓はない。
ドライバーに話しかけられてもバイクに乗ってるみたいなもんで、かなり聞き取りにくい。
おまけにクラクション、車やトラックのエンジン音もうるさいからさらに聞こえない。
私も旦那もテキトーに返事してた。
目的地まで着いて降りようとすると「ワンミニッツ!」と、ちょっと待ってと言われる。
お金も言われたのちょうど渡したけど?
何?
何やら自分のスマホを操作するお兄さん。
満面の笑みで見せてきたのは自分がゴルフしてる写真。
何やねん!
見て見て!ってお前は親戚の子供か!
オートリキシャのドライバーになるには少年の心が必要なようです。
↓すべてはここから始まった。