親失格?! 子連れウズベキスタン旅行記①
インド駐在ラストの旅行は、私のたっての希望でウズベキスタンへ。
帰国間近の旅行だったから忙しくてなかなか書けなかったけど、そろそろ書き残しておこう。
8月16日(金)
1日目。
飛行機は朝の便。
チェンナイ旅行のようにはなるまいと、何度も目覚ましを確認した。
日付はあってる?よし!
曜日設定は?大丈夫!
音も優しい音じゃなくて、けたたましくピピピピいうやつにした。
引越し荷物を船便・航空便とやっと出し終わって、カバリに出す物と捨てる物と旅行の用意とでぐっちゃぐちゃの家の中。
帰って物がなくなってても到底気付けないような状態だけど、、、ま、いっか。
アラーム通りにちゃんと起きて、パスポートとスマホと日本で替えてきたドルもちゃんと持った。
よし!行ってきまーす!
空港へも時間通りに着き、中に入る。
掲示板でチェックインカウンターを確認して向かうと。
「わぉ!」
めっちゃ並んでる。。。
朝早かったこと。
前回の一時帰国でジェットキッズが壊れたので、いつもならジェットキッズに乗ってスーイスーイと移動してたのが、たくさん歩いたり立って待ったりしないといけなくなったこと。
そのせいか、息子はずっと不機嫌で「疲れた。しんどい。」と言い、いつも以上に並ぶのにグズグズ言っていた。
座り込んだり、ちょろちょろしたり、いつもより注意する場面もあった。
イミグレーションもそこそこ混んでいて、ゆっくりする暇もなく搭乗ゲートへ向かう。
そしてすぐに飛行機へ。
出発してそんなに時間が経たないうちに、息子はめずらしく「寝る」と言って横になり眠った。
朝早かったしなーと思いつつ、うっすら汗ばんだ息子の額の汗を手で拭ってやった。
ん???
まさかな。
と思ってもう1回。
ん?!
あ、、、これあかんわ。
私の手のひらから感じた息子の体温。
「んー、これは多分39度いっとるな、、、」
確かに。。。
チェックインに並んでる時。
イミグレまで抱っこと言われて抱いた時。
私の手のひらは「ちょーっといつもより体温高めやけど、、、気にする程じゃないか」と感じていた。
気にして何回か触ったけど、上がってる感じもなかったし、繋いだ手もそんなに熱くなかったし、、、
まじか、、、
熱が上がるところでほんまにしんどかったんや。
ごめん、ほんまにごめん。。。
幸か不幸かすでに飛行機は飛んでしまっている。
とりあえず、着いたらホテルでゆっくりして様子見るしかないな。。。
フライトは約3時間。
乗り継ぎで国内線に乗る人の方が多いらしく、タシュケント空港の出口へ行こうとするといちいち「タシュケント?」って聞かれる。
そんな分かれ道を何回か通り過ぎると綺麗なイミグレーションに出た。
イミグレーションは並んでる人もほとんどなく、仕事もそこそこ早くて、スムーズにウズベキスタンに入国。
預け荷物も無事受け取る。
旦那は、両替とSIMカードを買いにカウンターへ。
着陸前に起きた息子は、それを待ってる間にベンチでまた寝始めた。
普段昼寝もめったにしないし、夜も放っておいたら何時まででも起きてられる息子が、こんなに寝るなんて、、、
可哀想に。
SIMカード2枚欲しいのに1枚しかないと言われ、でも結局あったとかなんとか、インド的な仕事っぷりで時間がかかったけど、なんとかSIMカードGET。
インドの日常をこなしてるおかげで、こういう時、無になって待つという技が使える。
空港を出るとホテルで手配してた送迎が待っていてくれた。
インドと同じく、乾燥してる夏の暑さを想像して覚悟はしてたけど、それほどの暑さでもなく風が気持ちよく吹いていた。
街中はゴミもなくきれいで、高い建物も少なく素朴な感じ。
古いデザインのかっこいい車がたくさん走っていて、なんとも言えない旧ソ連圏の雰囲気に異国を感じてテンションが上がる。
ホテルはこちら。
HUA HOTEL
https://maps.app.goo.gl/FvQnb23a527QAmLfA
チェックインの時間より前だったけど、すぐに部屋に入れてもらえて一安心。
フロントの人にウズベキスタンのUVER的なアプリも教えてもらってインストール。
ただ、何故かSIMカードが“緊急連絡のみ”になってて使えない。
待つしかないのか、、、
息子はというと、熱は変わらず高そうだけど、持ってきたソーセージやパンなど普通に食べた。
食欲は普通な様子。
さて、どうしよう。。。
本当なら、明日朝イチの電車でブハラに行く予定だった。
現在、お昼前。
とりあえず、どっちになっても息子の朝ごはんになりそうなものや、ちょっとつまめるものはいるだろうと、旦那が1人でホテルの並びにあったお店を見に出た。
窓からはのんびりした風景。
窓を開けると気持ちいい風が入ってくる。
息子のおでこに濡らしたハンドタオルを当ててやりつつ、息子はYouTubeを見ている。
年に1回熱出すか出さないかレベルの息子。
冷えピタは嫌いな息子。
タオルを気持ちよさそうに当ててる姿がなんか新鮮で、不謹慎だけどちょっと可愛いかった。
とはいえ、熱は下がる様子がない。
なんならこれから夕方にかけてまた上がるんだろうな。。。
ブハラ。
行きたかったけど、やっぱり無理か。
諦めろ、私!
ジュースやちょっとしたお菓子などを買って戻ってきた旦那と「とりあえず明日はあかんな。ウェルビー(インドでお世話になってる、病院の通訳や手続きしてくれる会社)に連絡して病院聞いてみるかー。あと、ここのホテルに延泊伝えるのと、明日のホテルのキャンセルしよ。」と会議。
まずはウェルビーに電話。
未だウズベキスタンのSIMカードが使えないので、旦那の日本のSIMを使う。
ウェルビーのサービスはないだろうなとは思いつつ、旅行先からも連絡できるとは書いてあるので完全にダメ元。
案の定、ウズベキスタンではインドのようなサービスはないとのこと。
ただ、時間はかかるけど病院を調べてアポを取ることはできるらしく、お願いすることができた!
よかったー!
探してもらうのに1時間以上はかかると言われ、私達も朝早かったし、連日の片付けやバタバタで疲れていたし、全員で仮眠することに。
息子は今日の大半を寝て過ごしている。
何回もになるけど、ほんと寝ない子で手を焼いてきただけに、“よく寝る”というだけで心配が倍増。
代われるもんなら代わってやりたいってほんとに思う。
ウトウトしていたところに電話の音で目が覚める。
ウェルビーからだ!
診てくれる病院が見つかったらしく、病院の名前を教えてくれた。
電話が使えないのと電池が少ないのが不安だけど、とりあえず行くしかない!
ホテルの人にタクシーを呼んでもらって病院へ向かう。
が、、、
まじでまじでまじで、英語が通じない。
ロシア語かウズベキスタン語。
のみ!
笑えるくらい通じない。
Googleマップが示すのとは違う方向に進んでるから必死に伝えるけど分からない様子。
私「ホスピタル!(息子を指さしながら)フィーバー!フィーバー!」
タクシー「???ゴスピタル?ЁХФЩЮЯЛИДДВНФМ?」
私「(デコに手を当てるジェスチャーをして)フィーバー!ベリーハイ!フィーバー!分かる?」
タクシー「ポーニョポーニョポニョ!θδШбдаЭезЬЩЭбеЩ!」
私「え?ポニョ?魚の?笑」
タクシー「ポーニョ!ポーニョ!」
通じなさすぎて、高熱出してる息子もゲラゲラ笑っていた。
いや、笑い事ちゃうねん。
明らかに「違うよ!」って路地に入って行ったりしながら、そのたび軌道修正して、ここであろうという場所にたどり着いた。
が、、、
え?病院らしきものはない。
あるのは何となく物々しい雰囲気の塀。
※写真はGoogleマップより
入口は1つだけあったけど、何も書かれてないし頑丈そうな鉄の扉で、病院ではなさそう。
あたりを行ったりきたり、タクシーのおじさんに頼んで、周りの人に聞いてもらう。
でも誰も知らない。
さすがに自分の店の目の前にあるのが病院って知らないわけないよね。。。
Googleさんもインド並みか、、、
全然違う場所なんか、、、
と絶望しかけたその時。
その1つしかないゲートから出てきた女の人とバチッと目が合う!
ウェルビー関係者か?!
何となくピンと来た私は息子の名前を何回も言ってみた。
お!頷いてる!
これやー!!
タクシーのおじさんに、とりあえず覚えといたロシア語、「スパシーバ!スパシーバ!ありがとー!」と言ってタクシーを降り、ゲートを入った。
さっきの女の人が、管理人みたいな人に何やら言うてくれて、中の建物に案内される。
中はめーっちゃキレイ。
受付の人も英語が通じる。
書類に色々記入をして、息子の体温や体重やらを測ってもらう。
体温も分からぬままだったので聞くと、39.3度。
「やっぱりなー。久々に高熱、しんどかったよなー。お薬もらってはやく治そうな。もう大丈夫やしなー。」
話しながら待ってると、ハイヒールにヒラヒラしたミニスカワンピを着た、全盛期のキャメロン・ディアスみたいな美女が現れる。
言われるままに着いていくとそこは診察室。
その美女が聴診器を持った。
「えー!この人がお医者さん?!」
妖精すぎてビビる。
息子も若干ニヤニヤしながら、診察を受けてる。
そらそうや、こんな美女見たことないもんな。
ロシア系の美女、本気のお人形さんやん。
綺麗な英語で色々質問もされ、診察が終わる。
「多分普通の風邪だと思うわ。食欲も排泄もちゃんと出来てるみたいだし、触って痛いところもなさそう。しっかり水分を取ってどんどん排尿して。解熱剤は飲ませたの?え?持ってない?旅行だって薬は持ってくるべきよ。なぜ持ってきてないの??」
さっきまで「めっちゃキレイやん。同じ人間なのが恥ずかしいレベルやな。」とかコソコソ言ってた私たち。
夫婦揃って軽く怒られる。
「明日熱が下がれば旅行を続けて大丈夫よ。熱が下がらなかったら検査するからまた来てね。」
薬の飲み方もすごく丁寧に分かりやすく教えてもらった。
最後に飴を2つもらって、急にめっちゃ元気になった息子。
私たちもほっと一安心。
タシケント・インターナショナル・クリニック
https://maps.app.goo.gl/NbbeP9bKrP8E437Q6
入口はこっち側!
https://maps.app.goo.gl/j5GKMaHyXjuvJoks8
お世話にならない方がいいけど、なる時がもしきたらご参考までに。
相変わらず電話が使えないので、ゲートの人にタクシーを呼んでもらってホテルへ。
今度は行先もちゃんと伝えてもらったからスムーズに帰れた。
解熱剤を飲ませるにも体温計はあった方がいいよねってことになり、ホテルの近くの薬局的なところを私一人で巡ってみる。
やっぱりどこのお店に入っても、英語はまーったく役立たず。
よし!ここは、インドのローカルマーケットで培った、秘技「Google検索 画像見せ!」
少なくとも20年以上ぶりに見た水銀のやつをGET。
ホテル併設のレストランすらも英語が通じなすぎて笑けたけど、なんとか晩ご飯も食べれて、解熱剤も飲ませて、明日のことはあまり考えないように早々に寝た。
長い長い一日だった。
↓すべてはここから始まった。