死ぬまでに

何かに迷った時、悩んだ時。

私の基準はいつもこれ。

《死なへんかったら大丈夫》

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そして、いつか死ぬから、興味を持ったこと、やってみたいこと、行ってみたいところ。

全部やり尽くしたい。

体も心も思う存分使い切って死にたい。


知りたいことについて本を読む、思いついたものを作ってみる、行きたいと思ったら次の休みに行こう、繋がっていたい人にはどんどん会いに行こう、坊主にしてみたいと思ったらやってみよう。


息子が生まれて、優先順位は少しは変わったけど、やっぱり根っこは変わらない。





まだまだたくさん、死ぬまでにやりたいことはある。

そのうちの1つに行ってきた!








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ドーーーン!



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ドドーーーーーーン!!



タージマハーーーーーール!!!









朝6時。

ドライバーさんが迎えに来る。



まったく眠れなかった。

期待と興奮のせいではない。


今日に限って息子が夜泣き。


私がウトウトし始めた頃に泣き出し、なぜか「ぎゃー、あじゃぱん(息子創作の謎の遊び)したいー!寝ない!抱っこあかんのー!」と私を拒否。

息子に触ろうとすると全速力で後ずさり。

泣きすぎて咳き込むからお茶を飲まそうにも「飲まない!いらないのー!」

やっと抱っこできて寝始めたから座ろうとすると、ぱっと起きて「あかんー!」と私が座ることを拒否。

結局1時間半抱き続け、やっとベッドに寝た。

やれやれと思ったら、今度は眠りが浅くなる度咳が出て、小さな背中をさすってるうちに朝になってしまった。


今日1日、テンションだけで乗り切ることを心に決めて出発。




いくつもの町を通過していく。

私たちが住んでるグルガオンでは感じられない“インド”の風景がたくさんあった。



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州をまたぐと税金がかかるらしく、すごい量のトラックや車が止まって道端の店で手続きをしていた。(多分だけど)


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ひどいでこぼこ道をや渋滞を乗り越えること5時間。

ついにタージマハルのパーキングに到着。



この時すでに11時を過ぎていた。

ガイドブックにも10時を過ぎると混雑するとは書いてあったけど、ほんとにすごい人と車に観光バス。


車から下りるなり、ラクダの引くリキシャやオートリキシャが寄ってきて「乗れ乗れ!」と言ってくる。

「ノーセンキュー」と言っても、お構いなしに誰かしらがずーーーっと声をかけてくる。

肩とか掴んでくるやつもいる。

イライラしながらも1台のオートリキシャに乗ってチケット売り場まで行った。


チケット売り場も入口も長蛇の列。


チケットは外国人専用の窓口を見つけたのですぐに買える。

チケットを買ってからも「ガイド付きじゃないと入れない」とか「ガイドを頼まないとこの長蛇の列に並ばないといけない」とか、考える暇もなく声をかけられて、夫婦でイライライライラ。

それが伝わったのか息子も怖がって私にしがみつく。


大人だけで旅行してるなら、なんやかんや言ってくる人の話も聞く余裕があるかもしれないけど、小さな息子を連れて騙されてる場合じゃないし、この人混みでくそ暑いところから1秒でも早く、息子が自由に歩き回れる場所へ連れてやりたい。


普段穏やかで、怒ることがめったにない旦那も「ノー!ノー!鬱陶しいな!ノーだって言ってるやろ!!」とキレていた。


ガイドガイド言ってくる人に混じって、ほんとの事を教えてくれてる人もいて、外国人は入口への列には並ばずに入れることが分かる。

その人にもめっちゃ「ノー!」って怒ってしまってたわ。

ごめんなさい。



狭い通路をすり抜けて、身体検査と持ち物チェックを終える。




やーっと中に入れたと思ってると、すぐにガイドだの写真を撮ってやるだの言ってくる人達。

お前ら中にもおるんかーい!


さらに、普通に観光に来てるインド人が、いきなり息子のほっぺたをつまんできたり、アッチョンブリケのごとく顔をむぎゅーってしてくる。


普段から小さい子にすぐちょっかいを出してくるインド人はすごく多い。

それに救われたり嬉しい時もあるけど、加減があるだろ!

左手は不浄の手だから人に触ったら失礼とかいうけど、じゃぁ右手やったら何してもいいんかい!



暑さと移動の疲れ、睡眠不足でイライラのピークだった私。

そこに息子への扱いにドッカーーーン!

「写真を撮ろうか?」と声をかけてきたインド人に、全ての怒りを込めて「ノー!!!」


その人はすごく驚いて、小さな声で「オー、ソーリー。。。」とすぐに去っていった。


いつもあんなにしつこいインド人が一言で去っていったので、自分でもビックリしてなんか冷静になる。

きっと鬼より怖い形相やったんやろう。




人混みを進んでいくと夢に見たこの景色。


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美しい!!

と感動するや否や、ろくに動けなかった5時間+αのパワーが炸裂する息子。

少し広くなった通路やスロープでこれでもかとはしゃいで走りまくる。



よいよい。
走れ走れ。
5時間もよく頑張った。


走り回る息子を見て笑うインド人。

息子の写真を撮るインド人。

一緒に写真に写りたがるインド人。

息子の写真がうまく撮れないからじっとさせろと言うインド人。

私が抱いてもじっとしない息子を見て「why?」と言うインド人。


「because he is 2 years.」



この後、タージマハルを出て車に帰るまで、何人の人と一緒に写真を撮っただろう。

インド人、なんでこんなに写真好きなんだ。









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タージマハルの中ももちろん美しく、細かく丁寧な彫刻に惚れ惚れ。



が、しかし人が多すぎて暑い。

暑い、、、

暑い、、、

暑い、暑いーーーーーーー!!







帰りのオートリキシャもほぼケンカしながら乗り込んで、パーキングに帰ってくる。

100ルピーで行くって言われて「来る時20ルピーで来たんやからそんなわけねーだろ!」って言おうとしたら、2ルピーって叫んでしまって、さすがにそれはないわと自分で恥ずかしくなった。


パーキングに着いたら相変わらず群がってくる物売り。

タージマハルのスノードームのキーホルダーだの、よく分からんブレスレットを買えと言ってくる人の中に、違和感を覚えて二度見する。



そのおじさんが売りつけて来たものは、馬かラクダのを叩くサイズの鞭。

むち。



それ、売れたことあんの?



観光客に対して、鞭でやっていこうと思ったあんたの発想に乾杯。


写真撮りたかったけど買わされそうだしやめといた。







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いつも写真で見るタージマハルが、目の前にあって、ほんとに美しかったし感動もしたけど、それを上回る疲れ。


息子に抱っこをせがまれて3分歩けば、私のHPはゼロになる一日。





みなさん、タージマハルにお越しの際は、前日によく眠ることをおすすめします。



※2015年11月1日現在。
事前に調べた時はカメラ以外の電子機器(ケータイも)や飲み物は持ち込み禁止。
実際に行ってみると、ケータイ、カメラ、子供の飲み物は持って入れました。
チケットを買うと水が1本もらえます。
ガム、キャンディーなどはダメだと言っていました。
決まりがころころ変わっているみたいなので、行かれる際はご注意を。















↓すべてはここから始まった。