プリーズ オープン!!!

とある日。

 
 
始めたばかりのボリウッドダンス。
 
振り付けを覚えるのに必死だし、体も思うように動かなくて、頭も体も使い果たして家に帰ってきた。
 
 
途中買い物もしたから荷物も大量。
 
更に、私も息子も腹ペコで一刻も早く家に帰ってご飯を食べたい。
 
 
 
 
はーーーー!やっと家に帰ってきた!
 
 
ガッ!!!!
 
 
 
 
ん?
鍵が入らない。
 
 
 
 
。。。。。
 
 
 
 
思い出した。
 
 
 
うちの玄関の鍵は、外側も中側も鍵穴になっている。
 
防犯のためにいつも鍵はかけている。
 
でも誰か来る度に鍵穴に鍵を挿して開けるのって地味に面倒臭い。
 
鍵を挿しっぱなしにしておくと、外から鍵が挿せない構造になっている。
 
例えばお風呂に入ってる間に旦那が帰ってきたりすると、鍵を挿したままでは旦那は入れない。
 
ハウスキーピングやら修理やらで何かと人が来るので、やっぱり鍵をいちいち抜き挿しするのも面倒臭い。
 
 
 
管理会社に、日本であるような外は鍵穴、中は手でひねるタイプの普通の鍵に替えて欲しいとお願いしていた。
 
 
 
 
 
 
それやん?
 
 
それ、いーひん間にやる?
 
 
鍵違ったら入れへんやん?
 
 
鍵開けたままもあかんやん?
 
 
それ、普通、家の人がいる時にやるやん?
 
 
 
 
 
 
もーーーーー!!
 
ちょっと考えたら分かるやろがーーーー!!
 
 
 
お腹が減って重たい荷物をぶら下げた私は、瞬間湯沸かし器の如くイライラが沸騰。
 
 
おらーーーーーー!!
 
 
とりあえず管理会社の番号を、商談中の旦那から聞き出し怒りながら電話。
 
 
 
「アイム 〇〇(名前)!マイ ルーム
イズ 〇〇〇(部屋番号)!」
 
「ユー チェンジ キー!!アイ キャン ノット エンター ルームーーーーー!!」
 
 
イライラのあまり何も伝わらない英文ができた。
 
 
案の定、ハァーーン??みたいなこと言うとる。
 
 
部屋番号聞いたら今日したこと分かるやろ!
 
とりあえず調べろやーーーー!
 
 
 
 
空腹っておそろしいわ。
 
口8割り増しで悪くなるわ。
 
 
 
 
 
しばらく待ってると電話がかかってくる。
 
 
ハウスキーピングのお兄さんが新しい鍵を持ってるから、持っていくので待ってろとのこと。
 
 
同じ建物にいるのは分かっているから5分ほどで来るだろうと待つ。
 
 
待つ。
 
 
 
待つ。
 
 
 
待つ。
 
 
 
待つ。
 
 
 
 
 
 
遅すぎーーー!!
 
 
 
 
もっかい管理会社に電話。
 
「まだですか?!(英語が分からんかったから日本語)プリーズ ハリアップ!!ジャスト キー プリーズ!!プリーズ カム マイ ルーム!!とりあえず鍵持ってくるだけでいいから早く来てー!!」
 
 
 
 
さらに待って待って待って、、、
 
 
 
爽やかに現れたハウスキーピングのお兄さんは、鍵と交換用のタオルを抱えていた。
 
 
 
きっとね、前の部屋の掃除を急いで終わらせて来てくれたんやんな。
 
うち用のバスタオルとかも、わざわざ取りに行ってから来てくれたんよな。
 
 
分かるよ、お兄さんは悪くない。
 
 
でもな、とりあえず鍵だけ欲しかったわ。
 
 
そうかなと思ったから電話で「ジャスト キー プリーズ!」って言うたやん!
 
電話口のあいつめー!
 
 
 
 
 
 
なんとか家に入って簡単なものでお腹を満たす。
 
 
 
あー、落ち着いてきたー。
 
 
 
インドで先を見越して仕事してって言うのは無理やんな。
 
うん、今なら落ち着いてそう思えるわ。
 
 
空腹おそろしいわー。
 
 
 
でもさ、やっぱり、家主閉め出すことになるのはちょっと考えたら分かるはずよ?
 
 
 
ほんま、頼むわー。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
↓すべてはここから始まった。