サンタクロースの正しい使い方
5歳男子。
毎日なんでこんなに怒られることするんやろう。
なんでこんなに怒ってしまうんやろう。
息子を育ててきて、今が一番、一日の中で怒ってる時間が多いと思う。
寝顔を見て、明日からはもう少し怒らないようにしよう。言い方変えよう。
怒らない言い方とかネットで調べて“出来ないことより出来ることに目を向けて褒めましょう”みたいなの読んで、「そりゃそうやな。まだ5歳やもんな。褒めて欲しいよな。」って反省しても、次の日はまた何かしらで怒ってる。
冷蔵庫からお菓子見つけてきて「一つだけ欲しい」ってごねて、仕方なく「一つだけ」って約束して渡してんのに「やっぱり3個!」とか言ってくるから、「ほんならもうあげへん!」ってやり取りとか。
後で考えると大人気ないなぁとか怒るほどのことじゃなかったなーと思えるんだけど。
その時は、そこはありがたく1個もらっとけよと思ってしまう。
この時期になると何かある度に「サンタさん見てはるわ。あーあ、プレゼントもらえへんな。」とか言ってしまいがち。
寝る時間をとっくに過ぎてるのにふざけてなかなか寝ようとしなかった日。
「あー、もうサンタさんに来なくていいですってメールしよっと。」
急いで目を閉じてじっとする息子。
私はメールを打つ振りをしながら内容を読み上げた。
「サンタさんへ、と。もう10時になるのに寝てないみたいなので、プレゼントは残念ですが誰か他の子にあげてください、と。」
横を見ると一生懸命目を閉じて寝ようとしてる息子の顔。
「あれ?もう寝たみたい。サンタさんへ、と。私の勘違いでした、もう寝てます。プレゼント持ってきてやってください。スクールから帰ったらすぐにやると約束してた宿題も、すぐにはできなかったけど寝るまでにはちゃんと頑張ってやりました、と。スクールも頑張って行ったし、ご飯も残さずに食べました。片付けの時間はちょっと守れなかったけど、寝る前に言われなくてもトイレに行きました。息子なりに頑張っています。だからプレゼント届けてやってください。お願いします、と。」
そう言って隣を見るとキラキラした目で私を見て笑う息子。
そうやんなー。
息子なりに色んなこと頑張ってるよなー。
その時は言われてすぐに出来なくても最終的に出来てることいっぱいあるよなー。
“出来ないことより出来ることに目を向けて褒めましょう”ってこういうことなんかなー。
サンタさんを脅しに使うんじゃなくて、こんなふうに褒めるために使えばよかったんかなー。
そう思って、涙がつーっと枕に流れた。
すると
「お母さん。ボク今日帰ってきてすぐ手洗ったやろ?それも言っといてな。ほんでレゴのポリス欲しいって言ってたけど、黒いトレーラーもどっちも欲しいから言っといてな!」
おい!そういうとこやぞ!
一気に涙が止まって「まだ寝てへんのサンタさんに言うからな!」
サンタの正しい使い方、私にはまだまだ難しい。
↓すべてはここから始まった。