タランギレ国立公園 子連れタンザニア旅行記②
時差ボケなのか張り切りすぎなのかは分からないが、4時半に目が覚める。
布団を出るとひんやり寒くって、日本の秋を思い出す。
ストールにくるまって外へ出るとまだ薄暗い。
星もまだ少し見えていて、足元は朝露に濡れていた。
少し遠くからは動物の鳴き声が聞こえた。
モ~~~
お前か!!
いや、それインドの朝と一緒やから!
もう1回寝ようと布団に入るけどソワソワして眠れない。
だって今日はいよいよ野生の動物達に会いに行くんだもん。
ゴソゴソと寝たり起きたりを繰り返して、結局寝れないから荷物の整理をする。
息子も「ランクルが迎えに来るよ」と耳元で囁くと飛び起きた。
美味しい朝ごはんを食べる。
美味しいコーヒーも。
コクがあるのに後味がスッキリしてて美味しい!
私キリマンジャロコーヒーめっちゃ好きかも。
8時15分、ロッジを出発。
アルーシャの街で“みんなのサファリ”の代表の斎藤さんが挨拶に会いに来てくれた。
サファリツアーをしようと決めてから、色んなツアー会社を探した中で見つけた“みんなのサファリ”
サイトから伝わってくる熱い想いとフェアトレード的な考えに共感して、すぐにここでツアーをお願いしようと決めた。
自分で服を作るようになってから、強く思うようになったこと。
高いか安いかだけにとらわれず、自分が良いと思うところにお金を使うこと。
どんな物にもそれを手間暇かけて育てる人や作る人がいる。
一見簡単な物に見えても、実際やってみると意外と手間や人手がいったり長年の技術が必要だったりする。
価値があると思うものや応援したいと思うお店や企業の物にお金を使うことって大事だなと思う今日この頃。
LINEでツアーの希望やプランの相談、質問もたくさんさせてもらって、すごくしっかりした人だと思っていた斎藤さんは、柔らかい雰囲気の可愛らしい方だった。
注意事項などが書いたお手紙をもらって見送ってもらい、アルーシャの街を出発。
道はゴミが落ちてないからキレイだし、クラクションもほとんど鳴ってなくて、それだけで快適。
ローカルなお店の雰囲気、手書きの広告や看板、バイクの3人乗り4人乗り。
インドと似ているところもあってすぐに見慣れてくる。
このクロックタワーはカイロとケープタウンのちょうど真ん中なんやって。
街を離れると、果てしない大地に続く一本道。
牛やヤギを放牧しているマサイの人が道路沿いを歩いているのを何回も追い越す。
牛待ち。
あれ?やっぱりインd、、、
いや違う!アフリカ!!
マサイ族とアフリカだから!!!
こんな道を約2時間。
11時頃、タランギレ国立公園に到着。
ここはバオバブの木がたくさん生えている。
バオバブの木の皮を食べるために寄ってくるゾウもたくさん見れるらしい。
ゲートにさっそくバオバブ。
よく写真とかで見るマダガスカルのバオバブほど背は高くないけど、太くてどっしりしたたたずまいは屋久杉を思い出してほっとする。
ああ、かっこいいなぁ。
ドライバーのピーターさんが入場の手続きをしてくれてる間に、さっそくおサルさんにご対面。
サバンナモンキー。
トイレに行ってお土産を見てる間に手続きが終わって、ついに入場!!
入ってすぐ、さっそくシマウマとヌーに会う。
この景色よ!!
広ーい空にでかいバオバブに動物たち!
あーーー!
憧れてた景色を今見てるーーー!!
車の天井もオープンにしてもらって、風を体に受けながら走るの超気持ちいい!
インパラ。
マサイ族のように一夫多妻で、群れには立派なツノのオスがいた。
道は、走っていいところが決まっていて道と分かるようにはなってるけど、基本でこぼこ。
斜めになりながら走ったり体がはね上がることも。
でもインドの舗装されてるのにでこぼこな道に慣れっこだから、そんな中でも息子は上手にこぼさず水を飲んでた。
景色と風を楽しみながら進んでいると、無線が何やら騒がしくなった。
ガイドさんもドライバーさんもスワヒリ語で何やら話していて、車がスピードを上げる。
急にUターンして来た道を急いで戻ったり。
どうやら、他のツアー会社ともお互いに動物の情報を共有してるみたい。
なんやなんや?と思っていると、車が何台も集まってるスポットに着いた。
ガイドさんに言われた方を振り返ってびっくり!
至近距離にメスライオン!!
驚きとライオンの迫力に声が出ない。
ここではめったにライオンには会えないと聞いていたのに。
超ラッキー!
車の反対側にも4頭。
いつも声のでかい息子も小さな声で「ライオンやな。」と話していた。
泣く子も黙るライオン!
ランチの場所に行く間も色んな動物がいて、写真を撮ったりしているとあっという間にもう2時。
興奮しぱなっしで忘れてたけど、気付いたらお腹ペコペコ。
ロッジでもらったお弁当をみんなで食べる。
サバンナモンキーが食べ物を狙ってて、隙をついてパッと取られてる人多数。
赤ちゃんもいた。
可愛い。
ここからの景色がもう本当に最高。
川に水を飲みに来る動物がたくさん見れる。
ダチョウの赤ちゃん達。
一生懸命親鳥についてちょこちょこ川を渡る姿、可愛すぎー!
ランチのあともまだまだゲームドライブ。
ゾウの群れ。
水を飲んだり、水浴びしたり。
体に上手に水や泥をかける、バシャー!って音が間近に聞こえる。
車のすぐ側にも。
近ーい!!
手が届きそう!
赤ちゃんはこの大きさで生後1ヶ月くらい。
お母さんにピッタリひっついて歩いて、車の近くではお母さんに隠れるようにしてて可愛すぎ。
ゾウのリーダーは年長のメス。
メスの牙は長くて細いからオスとメスを見分けるポイントなんだって。
リーダーが動き出すとみんな水浴びを止めて、一列になってついていく。
リーダーが耳を掻いた木でみんなも耳を掻いていく。
ほんまにみんな痒いの?
長いものに巻かれてるだけ?
ゾウだけに。
ゾウだけにな!
日中は、日陰に入るとそうでもないのに日向はめっちゃ暑い。
さすがアフリカの陽射し!
だから動物達もみんな昼間は日陰にいた。
でも湿度のある暑さじゃないからあまり不快感はない。
マサイキリン。
よく動物園で見るアミメキリンとは柄がちょっと違ってカッコイイ!
ウォーターバック。
雪山とか寒いところにいそうなちょっとぽっちゃりした印象だった。
ディクディク。
一番小さい鹿の仲間。
大人で小鹿サイズ。
めっちゃ可愛い!
他にもヒヒやエランドに会えた。
途中から寝てしまった息子は見れなかったけど、またライオン発見。
ライオンの視線の先にはシマウマの死骸。
車の場所からは見えなかったけど岩陰にはオスライオンもいたらしい。
(↑実際の映像)
そしてシマウマの死骸とライオンと少し距離をおいてゾウが草を食べていて、木の上にはシマウマの死骸を狙うハゲワシの群れ。
サバンナの縮図を見たような気がした。
日も傾いてきた5時半頃、この日泊まるロッジに到着。
ロッジの周りにはインパラやディクディク、シマウマが普通に歩いてる!
そしてバッファローの大きな骨が転がってる!
ヒーーーー!
夜は野生動物に会うと危ないから出歩くの禁止。
もし何かあって歩きたい時はロッジのスタッフに一緒に歩いてもらわないとダメとな。
ヒーーーー!こわっ!
そんなスリル満点のロッジは“Tarangire Safari Lodge”
泊まる部屋もステキだけど、このロッジのすごいところはこれ!
こんなテラス、最高やん!
テラスからキリンやゾウやその他色んな動物が見える。
みんなそれを見ながらビールやワインを飲んでる。
贅沢すぎー!
部屋に続く道には、サルやディクディクもチョロチョロしていて、部屋の横にはインパラ来てるーーー!
ご飯もめっちゃ美味しい。
ココナッツライスが美味しくて息子もバクバク食べる。
意外にもっちりしてて甘くて何にでも合う。
はー、今日も幸せ。
レストランから部屋へ帰る頃にはもう真っ暗。
スタッフの人にライトで照らしてもらいながら部屋に帰る。
何かの鳴き声とかもするし、ガサッて草が動くしドキドキした。
夜はやっぱりひんやり寒い。
シャワーもお湯に限りがあるし、すぐにお湯が出ないからしばらく我慢大会。
まぁこれもインドから来てるせいで、お湯が出るだけありがたいと思えてしまう。
部屋の前くらいなら電気もつくし、椅子が置いてあったりしてちょっと出ても大丈夫とのこと。
動物がいないかちょっとビクビクしながら外へ出てみる。
そして空を見上げて言葉を失う。
間違いなく人生で一番の星空。
宇宙の中に自分が浮かんでるように錯覚するほどの星の数と空の奥行。
写真を撮ろうと三脚立てたけど、うまく撮れずに諦める。
これは心に焼き付けるものだわ。
言葉でもどうやっても言い表せない。
流れ星もたっくさん見れた。
4歳の息子の目にもたくさん見れたらしく「お星さまが全部落ちたら無くなっちゃうの?」っていう可愛い質問も。
首が痛くなるのも忘れて夢中で見てたら首が変な音を立て始めたから、途中からは地面に寝転んで長いこと宇宙の中に浮かんでいた。
↓すべてはここから始まった。